四柱推命は占いの帝王であるとか、統計学だとかいうけれど。。。果たしてそうなのでしょうか。
四柱推命自身に学問的な理論があるわけで、決してそれぞれの人の命式とその人の実際の状況とのデータをもとに算出したものではありません。
これはまぁいろいろ言い方ってのがあるんですけど。
まず、「占いを信じている人向け」でいうとですね、四柱推命が統計学だってのは、ちょっとおかしい。なぜなら、四柱推命自体に理論があるトップダウン的なものなのであり、決してデータドリブンなボトムアップ的占いではない。とこうなります。
では次に、「占いを信じない人向け」でいうとですね、四柱推命の根幹である命式は、生年月日時間によって自動的に決まる符号です。その符号は完全にランダムです。
ですから、統計を取ったところで、それは一様分布、何の変哲もないものとなります。
具体的にいいましょう。がん患者を扱っているがんセンターがあるとしましょう。そこでがんになっている人の生年月日をもとに、たとえば100人のデータを取り出し、がんになってない100人のデータと比較して、日干と月支の組み合わせで、どのパターンがもっともがんになりやすいか、出ると思いますか?
これは10人くらいとデータが少ないときに、多少のデータの偏りで出るくらいで、実際は、もう断言します。何も出ません。
もちろん、統計学は、データドリブンで標本分布を出す方法と、トップダウン的にお仕着せで「はいこれはガウス分布に従います」「これは二項分布です」と決め打ちにする方法もありますが、それも元々は過去の膨大な要素数の母集団に期待される分布があることをデータドリブンでなんとなく知っているから、いま扱っている少ない要素数の別の母集団で決め打ちでやっているわけなので、まぁ結局統計学はボトムアップ的なので、同じ問題が生じると思います。
そんな形でがんが出る命式を出すのではなく、もっと統計学からは解放された、四柱推命自体の特性から考えるべきでしょう。
たとえば土の日干の場合、もし秋月生まれだったりすると、土の中に金が埋まっているわけですから、これはおなかに腫瘍ができているのと連想されるし、金は土の中に埋まって腐ってしまう、錆びた古鉄になって価値がなくなる、産業廃棄物になる、などということでがんに連想することはできます。
この解釈によるがんの危険性は、四柱推命の原理を理解するうえでも参考になる考え方です。
おそらく、一般的に、四柱推命を統計学という理由は、過去の長い歴史の中で、膨大な人々が鑑定を受け、占い師も膨大な研究を多くの人たちが続けてきたわけですので、そうした検証を経てまだ生き残っている四柱推命は、膨大なデータをもとに洗練されてきた、と考え、四柱推命は統計学だ、と言いたくなったのだと思います。
でもちょっと違いますよね。
これまた「信じてない人」向けかもしれませんが、それでも占い師はデータを解析して生かしたほうがいいです。少なくとも、自分と自分の家族の命式が当たる占い方を選ぶべきです。
何らかの理由で、自分とその周りにいる人、であった人、そういう偶然触れ合った人たちの命式だけ、まあ10人程度でしょうか、ここをコアにして占いの精度を上げていくというのは、鑑定力を訓練するうえでもよいといえます。
たとえばあなたのおじさんががんになって、もしかしてなくなってしまったと仮定しましょう。不謹慎ですけど。
その時に、その悲しみとともに、「なんでおじさんはがんになったんだろう?」というつらい気持ちとともに探求心が芽生え、生年月日時間を調べて占いをしたとします。
そして、そこで得られた知見をなんとなく覚えておいて、別途、芸能人とかでがんで亡くなった人をニュースで知るたびに、ノートに四柱でも三柱でもいいので書き留めておくと。
そうして得られた傾向があれば、それを占いに使うと強いですよね。でも絶対に四柱推命本体の理論を曲げるような結果を採用してはいけません。
そういう注意点さえ守れば、逆に言うと、自分に関連する範囲内での「統計的な」性質を四柱推命の鑑定力の肥やしにするのは全然ありでしょう。
印象深くなるので、鑑定もよりなじんできます。
もっというと、犯罪を犯してしまった人、これまた不謹慎ですが、不幸にも自殺してしまった人、芸能人であれば生年月日くらいまではわかることが多いです。
それで調べて、独特のルールが見つかったら、心にとどめておくといいかもしれません。
それは占いの正確性との関連ではどうでもいいことですが、自分の鑑定力の修練にはとってもいいことです。
そんな感じで、四柱推命と統計学を考えるといいでしょう。
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